現代日本人の動物観
動物とのあやしげな関係
石田 おさむ・著
定価1890円(税込)
四六判
並製224頁
人と動物との関係は、
かわいがったり、食べたり、崇めたり、と、多種多様。
『南極物語』で生き延びたタロとジロを、
[英雄犬]として賞賛する世代と、
「かわいそうに、なぜみんな殺してあげなかったの」
と非難する世代。
現代日本人のなかにも、感じ方に変化が現れています。
30年以上におよぶ“動物園暮らし”から、著者が実感する日本人ならではの動物観が見えてきます。  キーワードは「うしろめたさ」です。
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【目次】より抜粋
第1章 ペットを愛でる(ペットブームの心理学/変化する家族概念と範囲/イヌやネコに何を求めるか/隙間を埋めるペット)
第2章 動物愛護、生命の尊重(動物愛護管理法/学校飼育動物 /痛みと生命/南極物語/日本人の生命への思い)
第3章 動物を食べる、もしくは食べない(肉を食べる/食べないという文化/食肉禁忌の過程/日本人の動物食の特徴)
第4章 動物の不思議な力(動物絵本/国語の教科書/村上春樹の世界/千と千尋の神隠し 宮崎駿の世界/童謡、唱歌の歌詞と曲/霊的存在としての動物)
第5章 日本人の動物観(動物を改変しない/食用専用の動物を飼育しない/漁撈と釣り/動物と人間との間の混乱
著者紹介【石田 おさむ】
帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科教授。ヒトと動物の関係学会会長。
東京大学文学部哲学科卒業後、 東京都恩賜上野動物園、井の頭自然文化園園長、葛西臨海水族園園長、多摩動物公園飼育課長、同副園長を経て、2007年より現職。
主な著書『上野動物園』『井の頭自然文化園』(いずれも東京都公園協会)がある。
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