『老子』81章のエッセンスを各章ごとに取り上げ、太極拳が目指すところの理想の境地との共通点を探求・解説する。
本書を読むことによって太極拳はじめ武道の「技」「形」「心得」を会得するだけでなく、老子の神髄が理解できるはずです。
【内容】
まえがき
第一章 太極拳と陳家砲捶
第二章 「むすび」の力・粘を練る
第三章 無為自然と太極拳
第四章 最適化の道・「化」を知る
第五章 呼吸を練る
第六章 生成の働き
第七章 捨己従人と合気
第八章 陰陽転換の「機」と水
第九章 「形」からの解放
第十章 玄徳を得る
第十一章 「有」と「無」で套路を練る
第十二章 自分を知る
第十三章 おおいなる調和・合太極
第十四章 太極拳の起承転結
第十五章 見えない勁
第十六章 心身のバランス
第十七章 修行の階梯
第十八章 執着を捨てる
第十九章 素樸であること
第二十章 静を得る
第二十一章 おおいなる楽しみを知る
第二十二章 「曲」の中に「直」を求める
第二十三章 「失」のエクササイズ
第二十四章 「立つ」ということ
第二十五章 おおいなる「均衡」を得る
第二十六章 「静」と「重」を知る
第二十七章 こだわりのない境地
第二十八章 三つの階梯
第二十九章 真の自己完成
第三十章 「強さ」へのとらわれ
第三十一章 とらわれのない境地
第三十二章 尺、寸、分の勁
第三十三章 綿の中に針を蔵する
第三十四章 日々、新たに練る
第三十五章 シンボルとしての套路
第三十六章 微細なものを見る
第三十七章 シンプルであること
第三十八章 「つつしみ」を修する
第三十九章 「一」を得る
第四十章 「柔」と「剛」、「硬」と「軟」
第四十一章 日常生活と修行
第四十二章 「沖気」を得る
第四十三章 無為の益
第四十四章 「未発」の勁
第四十五章 「清」と「静」
第四十六章 足るを知る
第四十七章 久延毘古の法
第四十八章 「形」を超える
第四十九章 おおいなる「善」と「信」
第五十章 「生」を摂う
第五十一章 「玄徳」を得る
第五十二章 微細な感覚を育てる
第五十三章 滞りをなくす
第五十四章 個人の悟り
第五十五章 おおいなる道の力を借りる
第五十六章 「和光同塵」の境地
第五十七章 「無事」を得る
第五十八章 陰陽互蔵
第五十九章 「根」を固める
第六十章 柔らかな心身
第六十一章 「静」の間合い
第六十二章 「善」なる気質
第六十三章 「無為自然」を味わう
第六十四章 「未病」を治す
第六十五章 不知不覚の境地
第六十六章 「回光返照」と隠形法
第六十七章 「三宝」を実践する
第六十八章 争わずして勝つ
第六十九章 「引進落空」ということ
第七十章 化勁、発勁を得る
第七十一章 「病=カルマ」の浄化
第七十二章 内的感覚と客観的事実
第七十三章 争わずして勝つ
第七十四章 「内丹」を練る
第七十五章 均衡状態を得る
第七十六章 「柔弱」をもって勝つ
第七十七章 「中庸」を得る
第七十八章 「点穴」を知る
第七十九章 「中」を守り、「一」を抱く
第八十章 霊的なもの物的なもの
第八十一章 害せず、争わず
あとがき
著者プロフィール 清水 豊(シミズ ユタカ) 1960年生まれ。十代より八卦拳、楊家太極拳、合気道、大東流、新陰流、立身流などを修行する。また中央大学、国学院大学大学院で神道の研究を行う(専攻は思想史)。大学院在学中から植芝盛平の神秘思想に関する論文を多数発表。著書に『太極拳秘術』『植芝盛平の武産合気』(共に柏書房)『古事記と植芝盛平──合気道の神道世界』〔ビイング・ネット・プレス〕などがある。 |